ミュージカル「リトルプリンス」感想
ミュージカル「リトルプリンス」をシアタークリエに見に行ってきました。
サン=テグジュペリの「星の王子さま」を原作とした音楽座のミュージカル(1993年初演)を今回は東宝が上演。
お恥ずかしいことに原作も読んだことがなく、音楽座の作品も見たことがない私。なぜチケットを取ったかというと、ミュージカルファンの人たちに評判がよかったのと、井上芳雄さんのラジオに王子役の加藤梨里香さんが出演された際の2人のデュエットが素敵だったから。ちょうど見切れ席の追加販売もあって、チケットもとれたし。
感想としては、最後まで面白くみれたし、プロジェクションマッピングや穴?がたくさんある壁をつかった演出も良かったと思う。ただ、はまったかと言われると、うーん、って感じ。ちょっと原作のもつ小難しさが、今の私の感情にうまく乗らなかったというか。あと、あまり印象に残る曲もなかった(これは単なる好みだけど、日本オリジナルのミュージカルってどこか童謡っぽく聞こえてしまって、いまいちはまれない)。
無表情な挿絵のイメージしかなかったのもあり、王子ってこんなに落ち着きない騒がしい感じなんだ!?え?最後そうなるの?そういう話??ってなってちょっとついていけなかったのもある。
初演から王子を演じている土居さんの演技を見たらまた違う感想になったかも。
そして、わかってて買ったので文句はないけど、見切れ席で上手の端の前方席だったので、最後の王子とヘビのシーンが、飛行士にもろ被りして全く見えなかった!笑。
肝心なものは目には見えないからね!!!
その代わり、飛行士が割と上手側にいることが多いのもあって、井上芳雄さんを見るにはうってつけの場所でした。
井上さんを舞台で見るの初めてだったけど、背が高くてかっこよかったし歌も上手だった。あと、狐の耳としっぽがもふもふでかわいい。狐にしては耳がながくてウサギみたいなのだけど、原作のモデルはフェネックギツネって言われているからなのかな?
王子役の加藤梨里香さんはとてもかわいらしく、歌もよかった。花役の花總さんはぴったりというか、とてもお美しく、でも一瞬だけ飛行士の恋人?になる瞬間の演じ分けは見事だった(歌はごめんなさい、あんまり…)。
ヘビ役の大野幸人さん、黄花役の加藤さや香さんの動きがとてもきれいでみごたえあった。
ちなみにパンフレットに、「リトルプリンス」誕生の背景と変遷が載っていて、結構興味深かった。初演のときは著作権が遺族にあったので、色々と内容に注文をつけられたよう。そもそもミュージカルはアメリカの文化で原作にそぐわないとしてNGだったのを特別に許可してもらったとか、歌詞に英語は禁止されていて、タイトルも「リトルプリンス」ではなかったというのを読んで、「さすがフランス…!!」ってなった。その後著作権保護期間が終了して、今の形になったらしい。権利上は問題ないかもだけど、以前の遺族の思いって無視していいのかなぁ…ってちょっと思わなくもない。まあ、そんなこと言ってたら創作はままならないのだろうけども。
1月は、他にもラミンさん、ハドリーさん、シエラさんのコンサートや、Singin’ in the Rainの来日公演のチケットもとっていたのだけど、どれもコロナで中止となり、見れなかったぐすん。仕方ないけど。
次にミュージカル見に行くのはメリー・ポピンズかな。