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ミュージカル「メリー・ポピンズ」感想

実はこのブログのタイトルとアカウントは「メリー・ポピンズ」の曲”Jolly Holiday”(「最高のホリデイ」)からとっています。

映画「メリー・ポピンズ リターンズ」をみて仕事=平日がほとほといやになって、せめて休日くらいは楽しく過ごしたい…という気持ちからつけたのです。

 

ということで、ミュージカル「メリー・ポピンズ」をシアター・オーブに見に行ってきた感想です。

 

 

 


1回見に行ってよかったのでチケット追加して2回見に行きました。

1回目のキャスト

2回目のキャスト


パメラ・L・トラバースの小説を原作とした1964年のディズニーの超有名ミュージカル映画を、2004年にキャメロン・マッキントッシュらが舞台のミュージカルとして製作した作品。元の映画も好きだし、振り付けがマシュー・ボーンということで、同じプロデューサー&振り付けだった「オリバー」も楽しめたので期待値高めで見に行った。

 

結果、とっても質の高いエンターテイメントで最初から最後まで楽しく大満足でした。大人数のダンスシーンが迫力で、フライングやタップなどなど観客を楽しませる仕掛けが次から次へとあって、会場がわいて拍手するシーンが盛りだくさんで、もはやアトラクション。キャストの皆さんもみんなレベル高くて、文句なしに人にお勧めできる作品でした。

 

以下、ネタバレ(といっても映画が有名だから今更だけど…)ありの感想

 

まず曲とストーリーについて。映画版と設定やエピソードが違うところがいくつかあった。バンクス家のママが婦人参政権運動にまい進しているという映画の割とぶっ飛んだ設定がなくなって、元女優で上流階級になじめず悩む良妻賢母的なキャラになっててたのは、ちょっと個人的にはつまらなくてマイナス。もしかしたら原作小説の設定に近いのかもだけど。銀行のくだりも映画の方は取り付け騒ぎが起きたりブラックだったけど、こっちは一件落着心あったまるエピソードな感じになっていた。全体的に舞台の方がマイルドだった。いや、ミス・アンドリューとか強烈だけど…。

 

曲は、「チム・チム・チェリー」「スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス」「お砂糖ひとさじで」「鳥に餌を(私は2ペンスの曲って言ってる…)」「ステップ・イン・タイム」「凧をあげよう」など映画の超有名曲は当然素晴らしいし、いくつか追加された曲もどれもよかった。Practically Perfectはご機嫌な感じで好き。

 

ダンスナンバーはスパカリとステッピンタイムが突出してすごかった。スパカリのあの振り付け、子役も含めみんな覚えているの!?というところにまず驚愕。どんどんスピード早くなっていくし。ステッピンタイムは舞台の奥行をうまく使った大人数のタップダンスももちろん見どころだけど、なんといってもバートの宙づり逆さタップダンス!!高所恐怖症では絶対無理だわ。

 

次にキャストについて。メリーは2回とも濱田めぐみさん。アリージャンスとオリバーですっかりファン&安定の歌唱力で外れなしなので。そして今回も素晴らしかったです。

バートは大貫勇輔さんと小野田龍之介さん両方見れてよかった。ダンスなら大貫さん、歌なら小野田さんって感じでしょうか。単なる印象だけど、大貫さんはロンドンにいそうなバートなんだけど、小野田さんはなんだか江戸っ子ぽい感じがあったんだよね(笑)

小野田さんはステッピンタイムでアドリブをよく入れているらしく、私が行ったときは「生まれてはじめて~(by アナ雪?)」って言っていました。

 

でもキャストで一番印象に残ったのは島田歌穂さん!!バードウーマンの2ペンスの歌もミス・アンドリューの「毒消しの薬」の歌もすっばらしくて、濱田さんとの二重奏が最高だった。なんだろう、声がのびやかですぱーんと届くしそこに表現力が加わって圧倒されるのです。レミゼの世界ベストキャストは格が違った…。

 

そういえば1回目のときのミセス・ブリル役、大奥の「美味でございます~」の人に似ているなと思ったらご本人だった(久保田磨希さん)。

 

他は子役も含めて皆さん素晴らしかったのですが、ミセス・バンクスの知念里奈さんだけは歌声もだけど、演技があまり好みではなかった…。

 

とにかく最初から最後まで楽しめるし、「どんなことだってできる」という歌詞の通り前向きな気持ちにさせてくれる作品です。

が、これを見ると、こんなに夢のような世界があるのに、私の日常って…と現実世界が嫌になってしまうという副作用もあり…

そんな時は何かにチャレンジしたり転職したり、環境を変える時なのかも。

そう、メリーは迷える大人のところにもやってきてくれるのです…(?)