ニューヨーク旅行 3日目 ミュージカル「Waitress」&ジェレミー・ジョーダン
この旅行のハイライト、念願のブロードウェイでミュージカル観劇をしたら期せずしていつか絶対舞台を見たいと思っていたミュージカル俳優さんが見れてしまった件について書きます。
その俳優さんの名はジェレミー・ジョーダン(Jeremy Jordan)。
ややこしいことに同じ名前で90年代に人気だったらしい歌手さん(ビバヒルの主題歌だったらしい?)がいるのですが、別人です。
ジェレミー・ジョーダンについて色々と語りたいのですが、恐ろしく長くなってしまうので、別の機会に語ろうと思います、いや語らないかもしれないけど。
このジェレミー・ジョーダンが出演したミュージカル「Waitress」をこの旅で観劇することができたのです!これは旅行を計画していた時は全く予想していなかったことで、「Waitress」のチケットを買ったのも彼がこのミュージカルに出演することが決まるよりも前でした。
経緯は以下の通り。
ニューヨークに行くからにはブロードウェイでミュージカルを2本は見たいという話を友人としていて、いくつか見たい候補を私が挙げることに。その候補の一つとして、当時ブロードウェイで上演していた「Waitress」を挙げました。候補として挙げた理由としては、原作の同名映画(ケリー・ラッセル主演)を見ていたのと、2016年のトニー賞にノミネートされた作品で評価が高かったからというのもあるのですが、何よりも作中一番有名な曲「She Used To Be Mine」を聴きたかったから。
で、なぜその曲を聴きたかったかというと、Youtubeの↓の動画でジェレミー・ジョーダンが歌っていたのがあまりに素敵だったからなのです!
ちなみに「She Used To Be Mine」は作中ではヒロインのジェナが歌う曲です。
で、候補のミュージカルを友人に紹介するときに、「She Used To Be Mine」をお勧めしたところ(たしか作曲者のサラ・バレリスが歌っているのを送った気がする)、友人もすごく気に入ってくれて、Waitressを見に行くことになったのでした。私もその時はどうしてもみたい作品というほどでもなく、もし友人が気に入ってくれなかったら他の作品になっていたと思うので、友人の決断には感謝しかない…。
そして、旅行の1か月くらい前だったかな?、Dr.Pomatter役としてジェレミー・ジョーダンが出演するというニュースが駆け巡ったのでした。
いつかは彼が出演しているミュージカルを見に行くぞ!とは思っていたものの、まさか関係なくチケットを取っていた作品に向うの方から来てくれるとは…しかもWaitressのチケットを取ったそもそものきっかけを思えばジェレミー・ジョーダンが歌っている動画だったわけで…何これ運命?一生分の運を使い果たした?この先私大丈夫?もしかしてもうすぐ死ぬ?となりました。
経緯が長くなりすぎたけど、ニューヨーク3日目、いよいよ念願のブロードウェイ観劇。WaitressはBrooks Atkinson Theatreで上演されていました。
以下、「ウェイトレス」のネタバレ含みます。
あと、私はミュージカルに詳しいわけではないので、間違っているところもあるかも。
ウェイトレスは、アメリカ田舎町でウェイトレスをしているパイ作りが得意な主人公ジェナがなんやかんやありながら自分の道を見つける女性賛歌的なお話です。ただ、そのなんやかんやが束縛DV夫に悩まされていたら、望まない妊娠をしてしまい、しかも担当の産婦人科医と不倫関係になり…という結構とんでもないストーリーで、すべての女性が共感できるかというとそうではないのですが、曲は素晴らしいし、最後はとてもさわやかでハッピーになれる作品です。
ヒロインのジェナを演じるのはショシャナ・ビーン。WICKEDでエルファバ役を演じたりと有名なシンガーなのですが、私は今回観に行くまで知りませんでした。がっちり体形なので、この人DV夫に負けないんじゃ…?という疑問が湧いてしまった(いや、DVって精神的支配もあるからどんなに頑強な女性も被害者になってしまうものだけど)。でも歌声は本当に素晴らしくって、特にキャストアルバムで聞いたときはそれほど印象に残らなかった”What Baking Can Do"は聴いてて自然と涙が出てくるほどの迫力だったー。もちろん”She Used To Be Mine”も素晴らしかったのですが、この曲は一番エモーショナルな見せ場で歌われる曲なのに対して、"What Baking~”は何気ないシーンでかかるのにものすごく感動したので、印象に残った。
ジェレミー・ジョーダンが演じたのはヒロインが不倫する産婦人科医(既婚者)のDr. Pomatterです。妻がいながら自分の患者(妊婦)と不倫するというものすごいクズなのですが、とてもキュートでパイを美味しそうに食べたりどん底のヒロインをただ抱きしめてくれるみたいなモテ仕草を披露してくれます。これは私の観測範囲の話なのですが、ジェレミー・ジョーダンが演じる役はろくでなしだけどピュアで才能を持っていて女にモテるけどクズみたいな役が多いです(SMASHとかThe Last Five Yearsとか…)。
で、ジェレミー・ジョーダンさんですが、私がNYに行くちょうど1週間前くらいにお子さんが生まれて1週間くらい公演をお休みしていたので、その間はアンダースタディがDr. Pomatterを演じてたんですね。なので、私が行く公演にも果たして本当に出演してくれるのだろうか…と登場するまで心臓バクバクしてました。舞台に現れた彼は、映像でみるよりも、なんていうかスラっと、シュッとしていて、ずっとずっとかっこよかったです。でも2階席だったので最前列とはいえ遠かった…最初から出演するとわかっていたら奮発してもっといい席のチケットとったよー。そして、歌声はもちろんすばらしく、当たり前なのに「歌うまい、うますぎる~」と思いながらみてました。でもね!残念なのは、Dr. Pomatterにはソロ曲がないこと!ヒロインとのデュエットしかないのです。それもわりとサラッと歌える曲が多いので、ジェレミー・ジョーダンの歌唱力を堪能するにはちょっと物足りない!できれば"She Used ToBe Mine"歌ってくれませんかね!って感じだったー。いつかまた彼の歌を聴きたい!できれば日本に来てほしい~!!海外のミュージカル俳優さんは結構な大物もわりとカジュアルに来日してくれるので、彼もいつか来てくれると信じよう。
ジェレミー・ジョーダンの話ばかりになってしまったので、それ以外についての感想も書きます。
お店の同僚ドーンとベッキーにもそれぞれ見せ場となるソロ曲があるのですが、どちらも素晴らしかったです。ちょうど私が見にいったときにオギー役のNoah Galvinは初日だったので、歓声がすごかった。
生観劇ならではという点では、ジェナの出産後の早着替えシーンがうまくいかず、ショシャナさんがくるくる回るはめになったあげく笑いが止まらなくなってしまって一度歌がストップしてしまったのが印象に残ってる。あと、さすがブロードウェイは観客のノリも日本とは全然違って、最後にジェナが夫を捨てるシーンではヒュー!イエーイ!って歓声が上がったのが最高だった。
ちなみに…DV夫に悩まされる女性が不倫に走ってしまうっていうのは結構ありがちですが、この後泥沼の親権争いの離婚劇にならないのかな…なんて考えてしまった。作中では子供が生まれたことですべてが満たされ、数年後同じダイナーで楽しく暮らしている様子が出てくるけど、DV夫はどうやって始末したんだ…あのオーナーお爺さんからもらったお金でアサシン弁護士を雇ったのかな。
ちなみにWaitressは2021年3月に日本版が高畑充希さん主演で上演されます。
ハミルトンは見てないけど、劇場の横通ったので写真だけ撮ってみた。チケットの高さにびびって今回は見送った。確か一番安い席でも400ドル以上したはず。2020年にディズニー+がオリジナルキャストで収録したものを配信したので、英語字幕のみとはいえ映像では見れました。曲はもちろんだけど演出がめちゃくちゃかっこよくて素晴らしくて、いつか絶対見に行きたい!と思った。日本に来日公演してくれないかなー(日本語版上演は不可能だろうし別に見たいとも思わない…)。
いつか観に行こう、とか、いつか日本で、ということが、コロナ後はものすごく難しくなってしまっていて、一体何年後なの?そんな日は来るの?ってなってしまっているのが悲しい。ブロードウェイは今年5月まで開かないことは確定しているわけですが、もっと長くかかりそうだし…。再開しても元の姿には戻らないかもしれないし…。
お腹が空いたので、帰りにSHAKE SHACKでハンバーガー買って帰りました。ちょうどゲーム・オブ・スローンズの最終シーズン放送中だったので、お持ち帰り袋もコラボしてました。
そう、このNY旅行、ちょうど「アベンジャーズ/エンド・ゲーム」が上映され、ゲーム・オブ・スローンズは最終シーズン放送中と、この10年ほど世界中を席巻してきたコンテンツが終焉を迎える(MCUは終わってないけど)ということで異様な盛り上がりを見せていた時期だったのです。
まさかその一年後に新作の公開もままならず撮影は延期され、エンタメの存続が危ぶまれるなんて世界になるなんて思わなかったよ。
ちょっと長く書きすぎたのですが、NY旅行はまだ続きます。